障害者スポーツのイメージを変える映画4選

「障害者スポーツの未来」編集局
2018.02.28

「障害者スポーツを題材とした映画」と聞くと、どんなストーリーを思い描きますか?「障害を乗り越えて、夢を勝ち取る感動モノ」でしょうか?「弱小チームが強敵をなぎ倒していくようなスポ根モノ」でしょうか?

ピョンチャンパラリンピックを直前に控え、障害者スポーツを題材にした映画を観てみると、私たちの中にある「ステレオタイプ」に疑問を投げかける映画がたくさんありました。 今回は「障害者スポーツのイメージを変える映画4選」をまとめてみました。

①ガチ☆ボーイ

 

 

まず一本目は、佐藤隆太主演の学生プロレス映画「ガチ☆ボーイ」です。

五十嵐良一は、”天才”と言われながらも事故で頭を打って以来、記憶が1日しかもたない障害を負ってしまった大学生。(…中略。)「体のアザは次の日も残っている。痛みは昨日を思い出せる!」五十嵐は、大学の構内でたまたま試合を目にしたプロレス研究会の扉を叩いたのであった。(Amazonより引用)

主演の佐藤隆太をはじめとして、向井理、サエコ、仲里依紗と俳優陣がなんとも豪華な2008年の映画です。「障害者プロレス」を題材としているわけではなく、「プロレスをやりたい人が、たまたま記憶障害を持っていた」という設定が面白いなと思います。

「自分の記憶に残らなくても、皆の記憶に刻んでやれよ。」台詞がカッコよくてしびれます。

②マーダーボール

 

二本目の映画は過酷な車いすラグビーを追ったドキュメンタリー映画「マーダーボール」です。

戦車のようにカスタマイズされた車いすを駆使して相手をなぎ倒し、格闘技にも匹敵する激しさからマーダーボールと言われるこの競技で、世界一を目指す男たちを追った、興奮と感動のスポーツ・エンタテイメント、それが『マーダーボール』である!(Amazonより引用)

元は「殺人ボール」という意味の「マーダーボール」。「車いすラグビーって、こんなに激しいの?」と若干戸惑います。でも、よくよく考えたら生身同士がぶつかるよりも車いす同士がぶつかる方が破壊力あるはず。危険を百も承知で競い合う姿はまさに、戦闘。

命を燃やして戦うような選手たちの姿を見れば、「障害者=かわいそう、大変そう」なんて言っていられなくなります。

③プライド in ブルー

 

三本目の映画は知的障害者サッカーのドキュメンタリーである「プライド in ブルー」です。

知的障害者の成長と地域社会との交流を目的に、94年より開催されている”もうひとつのワールドカップ”であるINAS=FIDサッカー選手権大会。2006年に出場を果たした20人の選手たちの様子や現地で繰り広げられた熱戦、彼らのその後を負ったドキュメンタリー。(Amazonより引用)

これぞ「障害者スポーツの青春映画」です。夢を追う15歳から33歳までの20人の選手たちと、その周囲の人々を追うドキュメンタリーです。養護学校に通いながらサッカーをしている選手、出場できない苛立ちを率直に訴える選手、恋人と結婚したい選手など、それぞれ年齢も立場も違う選手たちをリアルに映します。

レンタルはむずかしいかもしれませんが、AmazonでDVDの購入が可能です。

④リンガー!替え玉★選手権

 

四本目は、コメディ映画の「リンガー!替え玉★選手権」です。

不幸に不幸が重なって借金地獄に陥ってしまった主人公スタビーが、これまらロクデモない叔父に相談を持ちかけた結果が、「スペシャル(知的障害者)・オリンピック」出場という名(迷)案。協議会に替え玉出場して優勝賞金を頂こうという策だったが…(Amazonより引用)。

「障害者のフリをしてスペシャルオリンピックを目指す」というコンセプトのコメディ映画なんて、一歩間違えれば炎上必須です。この映画に対しては「倫理感的に抵抗感がある」という意見もあるようですが、実際に観た人からは「心暖まる」や「障害者を特別扱いしていないのがいい」といったコメントもちらほらありました。

DVDのパッケージには以下のキャッチコピーがついているそうで…

「この映画を批判的に思う事自体、差別意識を持っているんだ」

 

 

「障害者スポーツのイメージを変える映画4選」をご紹介しましたが、いかがでしたか?「パラリンピック放送をいきなり観ても障害者スポーツなんてわからないかも・・・」「そもそも、興味がない」という方にとっても、親しみやすい映画が多い印象を受けます。

私自身、「泣かせる映画が多いだろうな」と勝手な予想をしていましたが、実際に観てみると「王道の感動物語」みたいな映画はほぼ出てきませんでした。

逆に、私たちの「障害者イメージ」をからかうようなコメディ映画まであると知った時には、つくづく「イメージってアテにならないなぁ」と思いました。気になる映画があったら、ぜひ観てみてはいかがでしょうか?

(ライター:森本しおり)

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