障害者スポーツの社会学① データから読み解く、障害者がどれくらいスポーツを楽しんでいるのか。

川田幸生
2017.10.03

2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催が決定後、様々なところでパラリンピックに関する報道、情報を目にする機会が増えたのではないでしょうか。また、「オリンピック・パラリンピック教育」のプログラムが小学校や中学校をはじめとした教育機関で進められており、至るところで情報が伝達、拡散されています。

ですが、デフリンピックやスペシャルオリンピックスがあるように、パラリンピックが障害種別すべてを包摂しているわけではありません。ましてや、障害者みながスポーツをし、世界大会を目指しているわけでもないでしょう。では、どのようにスポーツが行なわれているのでしょうか。

 

 

『平成29年版 障害書白書』によれば、身体障害、知的障害、精神障害の3区分でみたとき、「国民のおおよそ6.7%が何かしらの障害を有している」状態であると言われています。つまり16人に一人は障害を有している状況です。

加えてスポーツ活動の有無についてみてみると、スポーツ庁委託の笹川スポーツ財団による調査「平成27年度 地域における障害者スポーツ普及促進事業 報告書」によれば、障害者の週1回以上のスポーツ実施率は19.2%と成人全般の実施率42.5%(スポーツ庁「スポーツの実施状況等に関する世論調査」より)と実施率において差があることが報告されています。

その一方、過去のパラリンピック参加者等によって構成されているパラリンピアンズ協会の2016年の調査「第3回パラリンピック選手の競技環境 その意識と実態調査 報告書」(2016年実施)によれば、「ほぼ毎日行なっている」が56.8%と、成人全般と比べても高いことが報告されています。

これらのデータが示すのは、パラリンピックのような世界規模の大会に参加を目指す人々は、積極的にスポーツ活動ができる状況を形成できているということです。積極的にスポーツができる状況を形成できていないとパラリンピックを目指せない、とも考えられるでしょう。

種目によりその幅はあるでしょうが、海外遠征等比較的費用負担が大きなものも少なくないでしょう。就業者であれば、遠征の際に休暇を取るなど、その数が増えれば増えるほど苦労も多い事が予想されます。